長年普通のサラリーマンとして一緒に生活してきた夫が、突然女性に大変身する。なぜそうなってしまったのか、妻にはわからないことだらけ。でも同一人物の夫には変わりがない。どう対処していけばいいのか、不安と戸惑うの本音に迫ります。
ある時、お化粧品を買ってきて自宅で女性のヘアーメイクを始めた夫に戸惑いました。私はどうしたらいいのか、家庭はどうなってしまうのか(50歳 パート勤務)
ある時突然女性に変身した50代夫
「私はずっと女性にあこがれてきたの、これからは女性として生きていきたい」とカミングアウトされてしまった妻。しばらくは自宅でだけ女装をしていましたが、どんどんエスカレートして、普通に外でも女装をするようになりました。
しかもお化粧が厚めです。肌がやはりきめこまやかなタイプではないので、髭そり後を隠すために、ファンデーションが厚めなんですね。どこでヘアーメイクを覚えてきたのか、見様見真似でしている様子に、おもわず吹き出してしまって。
かつらも買ってきていましたね。カールがふわっとかかったもので、嬉しそうに頭にのせていました。どんどん派手になる様子をだまってじっと見ているしかないと感じました。
夫の変貌におどろきと戸惑い
いちばんはスカートをはいている姿を見た時が衝撃できた。顔はなんだか最初は罰ゲームをしているかのように思えたので、現実味がありませんでした。
でもスカートをはいた夫を見た時に、「あれれっ」という違和感を感じました。仮想大会にでも出場するような目で最初はみていましたから。でも、毎日家では化粧をするようになって、現実なんだと思い始めました。
いつまで続くのかな?という、飽きたからやーめた。という日がいつか来るかもしれないと思いましたが、その日はいっこうに訪れませんでした。
子供たちの反応と周囲の好奇の目
子供達には言えませんでした。もう家から出て暮らしてますのでわざわざ言うようなことができずにいました。夏のお盆休みで帰省した時に話をしました。ずっと父親は男性だと思って子供の面倒も見てくれていました。
海に連れていったり、キャンプなどにも行きました。もちろん男性の服装で、男らしい姿をみていたのですから、目の前の女性が父親だということが受け入れられない状態でした。その時はそれで帰りましたね。
すぐには状況の把握と受け入れること自体が難しかったと思います。そんなこんなで長男と次男はすぐに帰っていきました。
近所では、物珍しいものでも見るような目で見られました。でも、隠れてもしょうがないじゃないですか、近所ですから。もうそういう人と受け止めてもらうしかないです。
どこのタイミングで女性に変わってしまったのか?
いつから女性のココロを持っていたのかと夫に聞いてみました。小さい時から自分で男性ぽくはないという感じはあったそうです。しかしそれが普通なのか異常なのか、わからなかったそうです。
特に小さい時に女装がしたいという欲求もなかったそうですが、きれいなものを見ることは好きだったそうです。人形遊びをしたいという気持ちもなく、ただ男子の暴力的なスポーツとかには全く興味がなかったそうです。
就職も普通にサラリーマンとして男性の姿で働いていました。出会った時もサラリーマンでした。普段はジーパンも履いてラフな服装だったと思います。結婚前のアパート生活でも特に女性のものがあった記憶はありません。
性生活は、普通にありました。でもよく考えたら、それほどセックスに興味がある方ではなかったと思いますね。一緒に買い物に出かけたり、映画をみたりするデートが普通でした。思えば、よく食事を作ってくれました。作ることは好きだと言ってましたので。
思い出せば、お土産などはハンカチとかスカーフとか女性らしいものをよく買ってくれました。きれいな色の物やデザインが素敵だから。それがサインだったのかなー。と思います。
お化粧と服で、どんどん夫は女性に変身
もうかなりお化粧にも年季が入ってきましたので、かなり上達していきました。目の周りのメイクは私よりは上手になっています。(笑)アイライナーやアイシャドーもキレイに仕上がっているので、すごいなと感心しています。
さすがに会社には男性の服装で通勤しています。帰宅後や週末は完全の女性になっています。ご近所の方も、もう知っていると思いますね。ある意味カミングアウトしています。
セックスレス理由は、実はココロが女性だった夫
子供は普通に2人を授かりました。子煩悩で優しい夫でしたから、一緒に公園で遊んだりしていましたね。男だけですので、女の子は欲しいことは言っていました。残念ながら3人目は大変という理由で、諦めました。
実は出産後から長い間セックスレスでした。その理由が女性のココロがあることに気付いた時からだった。そのことは最近になって夫から告白されました。もう子育てに忙しい時期だったのでセックスレスはそんなものかと思っていました。
夫はその頃から、ココロが女性だったことに気付いて苦しんでいたそうです。もう悩み過ぎてどうすればよいのか分からなくなってしまったそうです。その時は言えなかったので、一人で問題を抱えていたということを後で知りました。
50代夫婦ならば許す?つらくない人生の選択とは?
夫は実は女性だった。子供ももう大きくなった。これからの人生は夫婦でゆっくり暮らしていこうと考えていた矢先だった。さあどうしましょう。夫は、もし離婚になってしまってもしょうがないと思ってたみたいです。たぶん離婚の理由にはなると思いますから。
夫は男性でも女性でもない、離婚する?
性転換手術をしているわけではないため、戸籍は男性、姿やココロは女性です。どっちと言われて戸惑ってしまいますが、いまは女性と答えようかと考えられるようになってきました。
楽しそうにしている姿をみていると、なんだかほほえましいと言いますか、応援したくなってきたというのが事実です。素敵な服装とか、髪型とか研究していて本当に楽しそうなのです。
では、離婚はしないのか。
夫は、どちらの性であっても夫であると思えるようになりました。最初の頃は、少しは離婚もよぎりました。しかし、全く離婚したい理由が見当たらなかったのです。性別の問題ではあるのですが、夫と暮らしてきた歳月は、それはそれで本物ですから。
いまの夫も私にとっては、最高のパートナーです。
なぜいまさら女性になりたいのか
どうして今から女性として生きたいのか、聞いてみました。偽った自分のままで残りの人生を過ごしたくない。という回答でした。言いたいことはわかります。でも、もう良い年ですからね、どうなのだろうと思うわけですよ。
でも、自分らしくない人生を歩みたくないという気持ちはよくわかります。自分をさらけ出して生きていきたい。そういう考えは理解できますし、もう50代で我慢はできないと思うのでしょう。
もし逆の立場だったら、たぶん私もそう言うと思います。だから責めることもせず、淡々と様子を見守ってきました。正直ご近所の手前ということはありましたが、なるようになれでしょうか。
あるがまま夫を女性として受け入れる
全てを受け入れることが最近はできるようになりました。女性として生きている姿が本当の自分なんですから。そのうち会社にも女性として出社したいのではないか、と思います。状況次第かもしれませんね。
実際姉ができたかのような気がしています。夫はどこかふらっと出かけてしまい。お姉さんが遊びにきたという感じでしょうか。(笑)一緒にご飯を食べたりするのは、やはり今の夫が一番好きですから。
まるで姉妹で暮らす生活
夫婦の男女というよりは、姉妹ですね。困るのは旅行の温泉ぐらいですかね(笑)大浴場には入れないですからね。でもいいんじゃないでしょうか。宿にもよりますが、部屋にお風呂もついていますから。
楽しく和気あいあいと暮らす老後も素敵なんじゃないかと思い始めています。確実に夫の方が女性度が高いので、どうしたものか。という別の悩みがありますが。(笑)もっと女性らしくこうしないさい。というアドバイスを受けることもあります。
向こうの方が女性らしいですから、学ぶことも多いです。
50代の夫を女性として、そして一人の人間として受け入れるココロとは?
これからもカミングアウトした夫と一緒に暮らしていこうと考えていますよ。人生を共に過ごしてきましたから。いい思い出も沢山あります。今もそれは続いています。女性でありたい夫もいい思い出として残るのだと思います。
夫の姿も見慣れましたし、子供達も理解できるようになっていくと思います。世の中にはいろんな夫婦がいますが、私たちみたいな夫婦が一組いてもいいのではないか。と思っています。それほど性別にはこだわらず、女性として生きたいのから応援してあげたいと思います。
素敵な老後を、姉妹で暮らしていくのも面白いと思います。
弁護士に相談するにはまだ早いあなた!
夫婦の悩みを、すぐ離婚と決めていいのでしょうか?
あなたの本音は、本当に別れることでしょうか?
人生の大きな決断をする時は、すぐ決断しないこと!!
人に話しをすることは弱音を吐くことではありません!
ご自分の心の声に忠実でいいのです。
そして、ゆっくりと心の声に耳を傾けましょう。