モラハラの被害者は年々増加傾向になります。そもそもモラハラとはどういったものなのか。モラハラハラスメントの略がモラハラです。倫理に欠いた言動をする相手に対して使い、特に夫の場合、モラハラ夫と呼んでいます。
そもそもモラハラ夫の正体は?
モラハラ夫の発言と行動について確認してきましょう。大きく分けて言葉と態度があります。
- 言葉のモラハラ
- 行動のモラハラ
言葉については、罵倒する、軽蔑する、馬鹿にするなどの暴言といってもよいでしょう。行動については、嫌がらせ、無視などの冷たい行為にあたります。夫婦間のモラハラについては、外からはなかなかわからないのですが、家庭内においてモラハラが頻繁にあると、ココロが蝕まれていきます。
具体的には、「お前は馬鹿だ」「くそばああー」「お前は死んだ方がまし」「謝れ100回」「一生謝っていろ」「最低の人間、人間のクズ」「生きてる価値がない」「こんなこともできないのか!」「子供の方がまし」「まったく能力なしの間抜け」など。
包丁で脅す、机をバンバン叩く、椅子を壊す、皿を投げる、人の物を捨てる、一切顔をみない、存在しないような態度をとる、唾を吐く、突き飛ばす など。
モラハラを受けた傷とは?
毎日ひどく怒鳴られるなどされた場合、極端に怯えて暮らすようになります。相手を怒らせないように暮らしますので、家庭内の会話が全くなくなります。何がきっかけで始まるのかわからない場合もあります。
外で会話をするようにしたり、人が集まる食卓には誰も寄り付かなくなります。根本的に接触することを避けることで、危険を回避しようとしますので、家庭内が一気に暗くなります。
モラハラ夫の対処法
まずは、接触や距離を置くことが一番です。できれば実家やアパートを借りるなど避難して別居した方がよいでしょう。ココロの傷は、場合によっては骨折よりも長引くことがあります。ココロの根が深く、自分を肯定的にみれず、常にネガティブ思考に陥ります。
従って、時間がかかるケースが殆どです。
雁字搦めになり、ココロの呪縛から抜け出せません。過去の傷を、未来に対しても引きずってしまうので、常に悲観的になります。
また人間不信などの人間関係に問題を抱えてしまうことがありますので、少しずつ気持ちを楽にする術を見つけていくしかありません。
モラハラ夫と、人生をもとに暮らすことは非常に困難だと思います。我慢せずに早い段階に適切な人に相談し軽いうちに対処することが一番ですね。
またどうしても直ぐに離れられない場合は、まともに受け止めないことです。話は耳から聞き流し、自分の心をしっかりと守ることです。
モラハラの正体とは?
モラハラの正体は、実は自身のなさからくるものが殆どです。例えば、
- 学歴コンプレックス
- 出世コンプレックス
- 容姿や暮らしのコンプレックス
そもそも妬みや被害妄想など、人と比較して自分が劣っていると感じている不満を妻にぶつけるケースが殆ど。お山の大将でいたいけど、外ではできる場所がないために、家庭内に持ち込むと言うことです。
特に会社でなかなか出世できない夫の場合ですね。業績もあげられないことを上司に厳しく追及されたため、その不満を妻に対して上位者のような態度で当てつけする。日本社会ではよくあることです。「お前はよくわかっていない」という発言からもわかります。
モラハラ夫との熟年離婚は賢い選択?
熟年夫婦になって、実はモラハラが原因で離婚するケースも増えています。背景として社会的にモラハラが酷い行為であることが認知されてきこと。耐えるべきでないと、耐えたとしても一生そのような状態で暮らす意味があるのかと考える夫婦が増えたことです。
自分や子供の心を守る
まず一番大事なことは、子供がいれば子供のココロを守ることを優先すべきですね。もちろん自分のココロも大事ですが、大人よりも小さい子供や思春期の子供が立ち直るには時間がかかります。
本来子供の時期は、家庭が安らぎの場所であって、ココロの英気を養う場所です。しかし、それができない場合は、ココロを閉ざしてしまい、勉強する、将来の夢を描くことができなくなります。
せっかく受験で受かった学校でさえ、通うことができなくなり、「もうどうでもいい」と悲観してしまうケースが後を絶ちません。
権力や地位の高い弁護士で謙虚になる夫
逃げると追いかけてくることがあります。怒りの矛先が妻に向かってくる場合です。別居する場合は、家裁で婚費請求をして生活費を申し立てることができます。
その場合、多少初期費用はかかりますが、弁護士、裁判所、調停員という肩書の方が間に入りますので、権力に弱いモラハラ夫は冷静になることが殆どでしょう。威張り散らしたくても、できませんから。また調停員の方々は、モラハラ行動を指摘され、落ち着きを取り戻す場合があります。
もちろん、逆恨みしてしまうこともありますが、家裁まで進むと、離婚も視野に入ってきますので、何かあれば警察に電話すればかけつけてくれますし、離婚時に有利になることもあります。
態度が変わらなければ、熟年離婚を視野に
妻に対する態度は別居などによって冷静になってくることもありますが、本人が自覚して気をつけていこうとしなければ変わりません。その気づきが持てるかどうかです。夫も結婚当初は優しかったはずではないでしょうか?
どこで変わってしまったのか、夫婦の問題ではなりますが、仕事などの社会的側面のストレス問題が潜んでいる場合もあります。いわゆるココロの弱さから、自分よりも弱い人間を追い込むということ。
そうすることで、自分が強いと思えて自信を持てる。ということです。実は夫の方が病んでいるかもしれません、しかしだからと言って、そういう行為に走ってはいいはずはありません。
別居中に夫がそこに気付いてくれるかが、復縁するか離婚するかの判断基準ではないでしょうか?時間をかけてよく夫を見つめてみることです。
離婚しても子供がいれば父親、ならば本音で向き合う
生活の心配からモラハラを長年我慢してしまった場合、精神的に病んでしまっていることがあります。例えば自傷行為です。生きている価値がないと思い込んでしまい、自分を傷つけてしまうのです。
本来男性の方が強いわけですから、体力や肉体が弱い女性を守るのが男の役目です。もちろん、それぞれの価値観やお互いの男女の組み合わせですので、男が決して全て強くなくてはならないということではありません。
しかし、日本社会では男性は優遇されているのは事実でありますし、女性は結婚、妊娠、出産、育児でキャリアを構築しにくいという側面があります。
どうしても女性に家庭の負荷はかかりますので、自分のキャリアを捨て、夫には大黒柱とし経済面を望み、期待するのはしょうがないと思います。それが、かえって夫が負担に思い、会社で頑張ろうと努力するが報われない。という循環になっているとも言えます。
「嫌な上司に頭を下げられない」という夫の発言を聞いた時に、相当ストレスを抱えているのだと妻が自覚したということも。(51歳 主婦)
縁があって結婚したのですから、嫌いになって別れるとしても、最後まで話し合う、どこまで話し合うことができるのか、一度真剣に向き合うことです。
子供がいる場合は、別れても父親です。いずれ母親や父親になれるように育てること。毛嫌いして離婚した場合は、子供も将来結婚したくなくなります。
結論を勢いでしまわないこと、弁護士さんへの相談も離婚に向け進みがちですので、ゆっくり気持ちの整理をしていくことをおススメします。
弁護士に相談するにはまだ早いあなた!
夫婦の悩みを、すぐ離婚と決めていいのでしょうか?
あなたの本音は、本当に別れることでしょうか?
人生の大きな決断をする時は、すぐ決断しないこと!!
人に話しをすることは弱音を吐くことではありません!
ご自分の心の声に忠実でいいのです。
そして、ゆっくりと心の声に耳を傾けましょう。