女性の体は、成熟期、更年期、高齢期と分かれており、それぞれの時期に様々な症状がおこります。それらは、月経とともに女性ホルモンが大きくかかわっています。
45歳ごろから55歳ごろまでの間は、ほとんどの人が更年期症状に悩まされているようですが、私の場合は、ホットフラッシュ(顔のほてり)がひどく、動悸や頻脈、発汗などが伴いました。
50代の更年期はこんなに辛いの?
私の場合は、ホットフラッシュに始まり頭痛や肩こり、腰痛の症状もありました。
動悸、頻脈、発汗、手足の冷えなど数え上げればきりがないほどの症状が日替わりでやってくるので、気持ちは落ち込みがちでした。
当時、某企業のお客様相談室に配属されており、お客様や社外からの問い合わせやクレームなどの処理をしていました。
もともと公的な機関で消費生活専門相談員として働いていた経験があり、子育て後に民間企業に就職しても、それほど仕事に関する悩みはありませんでした。
ところが、40代の後半から、特に何の前触れもなく急に顔がほてり、どっと汗がでて電話で話しているときも顔だけでなく、ワキやお尻までがびっしょりと濡れるほどの多汗症になってしまいました。
それだけでなく、お客様と対面してお話をお聞きしていると、心臓が止まるかと思うほど動悸が激しくなり、体中にアリが這っているような違和感を感じて心の中で「もう限界」と叫んでいました。
いつ頃からか、朝起きることができず、会社に事情を話し休職扱いにしてもらうことになったのです。
更年期症状なのか病気なのか?
体質的に若いころから脈拍が1分間に110くらいあった私は、健康診断での心電図の結果はもいつも頻脈と診断されていました。
何度か再検査も受けましたが他に異常は見られず、結局は「体質的なものでしょう」ということでした。
しかし、ここ数年時々胸が苦しくなることがあり、もしかすると「狭心症かも」と不安になり、循環器内科のある総合病院を受診しました。
ところが「疲れがたまっているのでしょう」程度で心臓に特に問題はないと言われ、心療内科の受診をすすめられたのです。
更年期にもいろいろあるが私の場合は
ここからが私のドクターショッピングの始まりとなります。
更年期障害と診断されるまでに時間がかかるのは、更年期障害特有の症状は、同じような症状でまったく違う病気もあるからです。
それらの病気との鑑別が必要なため、「念のため○○科も受診してください」と病院側も言わざるを得ないようです。
婦人科で、ホルモンの分泌状態を調べてもらい、乳がんの検査も受けました。
同時進行で動脈硬化症疾患や肝疾患の検査なども受け、最終的には「更年期うつ」と診断されました。
循環器内科の先生から心療内科の受診をすすめられた時点で、「うつ病なんてなるはずがない」と、自己判断したのが間違いだったようです。
些細なことにイライラしたり、不安で夜眠れなかったり、何をする意欲もわかないなどは、更年期うつの初期症状だったようです。
家族にも理解してもらう
実は家族に理解してもらうことは、一番厄介なことだとつくづく実感しました。
閉経に向かうと、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が不安定になり、心身に不調が現れやすくなります。
そのことをさりげなく夫や子どもたちに伝えても、いまひとつ理解してもらえませんでした。
男3対女1では、立ち入った体の話をすることも遠慮がちになり、私さえ我慢すればいいといった気持になっていました。
約8割の女性が何らかの更年期症状が出るようですが、更年期障害と呼ばれる重症患者はそのうちの約1割だそうです。
私の場合は、ホットフラッシュ(顔のほてり)動悸や頻脈、発汗などがひどく、自律神経が乱れているようでした。
今思えば、私の夫育てや子育てが間違っていたのか、無理解な家族は「お母さんは怠けている」としか見てくれませんでした。
元気できれいな妻やお母さんは大好きなのですが、体調が悪く汚いお母さんは苦手なのようでした。夫の口癖は「調子が悪ければ寝てればいいさ」で、これがいたわりの言葉と思っていたようです。
人にもよると思いますが、たいていのパートナーってそんなものです。
理解してもらおうと思うと腹が立つので、私の場合は、「つらい更年期障害」などの内容が載っている雑誌などを、さっきまで読んでいたかのように広げて、テーブルの上においておきました。
今思うと、ほとんど無視状態の夫でよかったと思います。当時の私は、きっと労わられても励まされても空々しく思えイライラしたでしょうから。
50代のホットフラッシュ失敗しない克服法!
ホットフラッシュはエストロゲンの減少によって、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経が乱れることによって起こりますが、閉経前から多くなり、女性の6割程度が経験するといわれています。
顔面のほてりや発汗のみの人もいるようですが、私に場合は、ほてりや発汗は顔面から始まり頭部や胸部にも広がりました。
ホットフラッシュが起きた時の克服法
なるべく通気性の良い下着や木綿のブラウスを着るようにし、ホットフラッシュが起きた時は、涼しいところに行き、ゆっくりと深い呼吸を繰り返しました。
また、ウェットティッシュを常に携帯して、首の後ろやワキを冷やすようにしました。
更年期障害をカミングアウトする
当時私は企業に勤めており「本当に辛くて苦しいのは一時的なもので、そのうち体は順応できる」と自分に言い聞かせて、なるべく早く復職しょうと思っていました。
しかし、更年期のひどい状態の時のことがトラウマになって、再びお客様のクレームにうまく対応できず、顔がほてり汗が噴き出すのではないかと思うと憂うつでした。
私の場合は、まだ更年期うつを引きずっている部分があり、このような状態では復帰しても会社に迷惑をかけるだけと思い、辞表を書き、正直に上司に今までのいきさつを話すことにしました。
ところが、上司は「広報の仕事で頑張ってみないか」と言ってくれました。
周囲に重度の更年期障害であると伝えることで気持ちがラクになり、以前のようにひどいホットフラッシュの症状がなくなりました。
ホットフラッシュを軽減するには自分の体を知ること
そのころ大豆イソフラボンを摂取すると、体が女性ホルモンが増えたと勘違いして、更年期症状が緩和されることを知り、今まであまり食べていなかった納豆や豆乳などの大豆製品を意識して摂るようにしました。
一説では、大豆イソフラボンはとりすぎると乳ガンの発症のリスクが高くなるとも言われていますが、日々の食事で普通に摂る分には問題はないようです。
私の体には、毎日大豆製品を摂ることがよかったようで、ホットフラッシュが起きる回数が少しずつ減ってきました。
運動を取り入れる
自分なりに日課を決めると、脳はテンポよく働くようです。
更年期の時期は、仕事を持つ人にとっては責任ある立場となり運動どころではありませんが、自分なりの運動を習慣化することで、生活にリズムができ体調が整います。
朝はラジオ体操をするとか、寝る前には簡単なヨガをおこなうなど些細なことも習慣づけると、更年期の症状が軽くなるようです。
会社が休みの日には、人と競争しないウオーキングや水泳などでをおこなうと、リラックス効果が得られます。
50代になれば、更年期は誰もが通る道
本当に辛くて苦しかったのは、49歳から51歳くらいでした。「更年期なんてなかった」という人もありますが、「更年期は誰もが通る道」と、ある程度あきらめることも必要かもしれません。
更年期になってコレステロールの数値が急に上がるのも、肥満や骨粗しょう症になりやすいのも、女性ホルモンのエストロゲンが減るのが原因なので、食事を見直したのもよかったようです。
自分の体のこともわかってきたので、これからも対処をしつつ、楽しく暮らしていきたいと思いました。まずは旅行の計画をしたいです。
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