もう来月はクリスマスシーズンです。そろそろ年末年始で飲み会の誘いも多くなります。この時期、特に男性には気をつけてもらいたいのが尿酸値です。あちこち体の心配はありますが、健康診断でも気をつけるべき数字は尿酸値の値ですね。
日本には明治時代まで痛風という病気は存在しなかったと言われています。明治に入って欧米風の食生活が広まるようになったことで見られるようになったのではと考えられているのです。さらに第二次大戦後になると食の欧米化に加えて飽食の時代になることで患者数が増加しています。
それだけに現代に生きる男性、とくに50代の男性は注意したい病気です。
50代の痛風(尿酸値)はどうしてなるの?
よく考えてみると「痛風」というちょっと変わった名前です。これは「風が吹いて触れたでも痛くなる」ことからつけられたと言われており、その通り激痛がおもな症状となっています。実際に痛風の症状を経験したことがある方なら納得できるのではないでしょうか?
この痛風は正確な病名ではなく、「高尿酸血症」と言います。さらに正確に言えばこの高尿酸血症」に見られる症状のひとつが痛風と呼ばれる激痛なのです。ですから高尿酸血症の人すべてに症状が見られるわけではありません。
典型的な症状は足の親指に激痛が走るケースです。ほとんどのケースではまずこの部分に突然激痛が走ることからはじまります。我慢できないほどの激しい痛みにくらしめられることも多く、この苦しみは一度味わってみないと理解できないとも言われています。
なお、この痛みは発作の形で起こり、時間が経過すると自然に収まります。ただそれで回復したわけではなく、繰り返し症状が起こることがほとんどです。
発作が起こった時には痛みだけでなく患部の関節が赤く腫れ上がるとともにその後24時間の間に痛みのピークが訪れます。その後少しずつ収まっていき、1~2週間程度経過すると収まります。
なお、発作が慢性的な状態になってしまうと、足の親指のつけ根以外の場所にも症状が現れることがあります。代表的なところでは親指以外の足の指の関節、足の甲、かかと、くるびし、アキレス腱、さらに膝や手首、肘の関節に痛みが生じることもあります。
痛風(尿酸値)のメカニズムは?
痛風(尿酸値)は高尿酸血症という正式名称からも推測できるように血液中の尿酸の量、つまり尿酸値が上昇すると発症のリスクが生じます。医療の世界では血中の乳酸値が7mg/dlを超えた場合に「高尿酸血症」と診断されています。
先ほども触れたように、この病気と診断されたからといって必ずしも痛風の発作が起こるわけではなく、より尿酸値が高くなった時に起こる傾向が見られます。一般的なデータによると尿酸値が9.0~9.9mg/dlのレベルに達した場合、5年の間に発症する率は19.8パーセント、10mg/dlを超えた場合には30パーセントに達するといいます。
ですから尿酸値をいかに抑えることができるかが重要なポイントとなってくるのです。なお、7mg/dlを超えた段階で高尿酸値症と診断されたうえで8mg/dlを超えた段階で本格的な治療を行うのが一般的です。
ですから最初に診断された段階でいかに8mg/dlを超えないよう食生活の改善なとでうまく抑えることができるかがひとつのポイントになるわけです。
ではどうして尿酸値が高くなるのでしょうかか?その鍵を握っているのが「プリン体」です。ビールに多く含まれていることでよく知られていますが、食事で摂取されたプリン体が体内で分解された時に生じるのが尿酸なのです。江戸時代まで日本にはプリン体が存在しなかったと言われているのもプリン体が含まれている飲食物を摂取する機会が少なかったからです。
アルコールが好きな人に起こる病気の典型的な例としてよく挙げられますが、アルコールだけでなく肉に偏った食生活を送っている人も発症するリスクがあります。
痛風(尿酸値)の人口は?男女比はどうなっている?
痛風(尿酸値)の最大の特徴は男女差が著しい点です。患者のおよそ98パーセントを男性が占めていると言われており、ほとんど「男の病気」と言ってもよい環境になっています。
とくに30代~40代頃に発症する例が多いと言われており、日本生活習慣病予防境界のデータによるとこの世代の男性の約3割が高尿酸値症、そして世代全体の推定患者数は1000万人超となっています。
人口の男女差が50/50とすれば、日本人男性の6人に1人がこの症状を抱えている計算になります。とくに30代後半~40代に発症した人が50代になっても慢性的に苦しんでいるケースが多いと言われています。
圧倒的に男性がかかりやすい病気となっている主な理由は、もともと女性の方が尿酸値が低い点です。ただこれは女性ホルモンのエストロゲンが尿酸の排出を促す働きを持っているのがおもな理由と考えられており、このホルモンが減少する更年期以降になると発症リスクが急激に高まります。
実際50代以上に限定すると男女の有病率の比率はずっと少なくなるとも言われています。ですから、50代になったら男性だけでなく女性にとっても注意が必要な病気と言えるでしょう。
痛風(尿酸値)の対策、治療方法は?
治療方法は2つの段階に分かれます。すでに触れたように、高尿酸値症と診断されたからといって必ずしも痛風の症状が見られるわけではありませんから、症状が現れる前に尿酸値を下げるための対策がまず求められます。
なお、先程あげた日本生活習慣病協会のデータによると痛風患者の約37パーセントがメタボリックシンドロームを抱えていると言われており、単に尿酸値を下げるだけでなく血糖値や血圧などの数値も視野に入れた対策が求められます。
やはり大事なのは食生活の改善です。食べすぎ、飲みすぎに気をつけるのはもちろん、プリン体が多いものはできるだけ控えることが重要です。「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」によるとプリン体が300mg以上含まれている食品は「極めて多い」、200~300mg含まれている食品は「多い」とされています。
これらに該当する食品は避け、できるだけ少ないものを選んで食べることが重要です。
例えば健康に良いと言われるレバーは100g中に210~300mgほど含まれているため、痛風患者にとってはあまりよい食品とは言えません。また魚介類も要注意でイワシやカツオなどには100g中210~270mgほどが含まれています。
世間的に健康に良いと言われてる食品がかえって尿酸値を高めてしまっている可能性もあるので気をつけましょう。
アルコールは最も気をつけるべき
そしてやはりアルコールの摂取を控えることです。350mlの普通のビールには12~25mg、大瓶一本につき21~44mgほどが含まれています。数字だけみると上記の食品と比べてそれほど多い印象はありませんが、アルコールの影響で尿酸値が上昇しやすくなると言われているので気をつけましょう。
なお蒸留酒は少なめな一方、地ビールは通常のビールに比べて含有量が多いので気をつけたいところです。
気をつけたい、治療とは?
いよいよ激痛の発作が起こってしまった場合には薬物による治療が行われます。医療の現場で痛風による関節炎の治療に対して用いられている薬には、インドメタシン、フェブフェン、オキサプロジンといった非ステロイド系のものが使われています。
これらをあくまで短期間投与したうえで炎症を防ぎつつ食生活の改善などで尿酸を抑える治療が行われます。なお、症状が重い場合にはステロイド系の薬剤が使用されることもあります。
かつて「ぜいたく病」と呼ばれたこともあり、動物性脂肪が多い高カロリーの食生活やアルコールの大きな原因となっています。メタボリックシンドロームとの関わりもあるため、まずは食生活の改善で予防を心がけながらできるだけ続ける努力が必要になるでしょう。
なお、メタボリックシンドロームとは好対照に活動的な人や日ごろ激しい運動をしている人にも痛風のリスクが見られます。これはエネルギー代謝と新陳代謝が激しいことで尿酸ができやすいからだと考えられています。しかしながら、程よい運動は体にはよいので、やり過ぎない程度の運動にするべきでしょう。
まだまだ元気と仕事・プライベートの両方でエネルギッシュに活動している50代の男性はちょっと注意しておきましょう。
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