50代で離婚を考えている方は増えています。しかし、女性の場合、もっとも心配なのが離婚後の収入確保ではないでしょうか。ブランクがあるほど、仕事が見つかるか不安になるものですし、養うべき子どもがいる場合は転職に条件を付けなくてはならなくなります。
50代が離婚に踏み切るには、どんな転職が望ましいのでしょうか。
50代の夫婦の行く末
夫の定年や年金生活というものがにわかに現実味を帯びてくるのが50代です。定年後に夫婦で長時間過ごすなど考えられない、という理由で離婚を考えている女性は多いはずです。まずは、定年後にどのような夫婦のスタイルがあるのか、具体的に見ていくと対策もしやすくなります。
満額年金で豊かな老後が予測できる夫婦
夫が定年までしっかり働き続けてくれるサラリーマンなら、年金も満額でもらえ、老後は安定した生活が送れることでしょう。また、ローンが終了しているマンションや持ち家があるのなら、大きな支出もなく、ゆとりが出てきます。離婚しても、ある程度の財産分与が望めるということもあるでしょう。
まとまったお金があるのなら、離婚して落ち着いてから、転職に向けて始動することも可能です。しかし、なかなか見つけにくいという事実もあります。
二人合わせて何とか生活していける夫婦
年金がほとんど期待できない額となると、老後は大変です。夫婦で働き続けなければならなくなり、当然、高齢であることから高収入は望めず、毎月かつかつの生活ということにもなるでしょう。個人事業主であった場合には国民年金のみとなるので、たとえ満額を受給できたとしても、それだけで夫婦二人が生活していくのはやっとという状態かもしれません。
国民年金の満額受給額は二人で月13万円ほどです。そこへ病気や介護といったことが起きれば貯金を取り崩すばかりとなり、最悪の場合は老後破産ということにもなり兼ねません。この場合は、離婚してももらえる財産がないのは目に見えています。
50代妻が苦労しがちな仕事探し、特に専業主婦の場合
50代の妻といっても、それまで仕事を続けていた方やずっと専業主婦だった方など、さまざまなケースが考えられます。しかし、ほとんどの方は家事をこなすために、仕事は二の次だったに違いありません。
それに加えて、子育てや介護などのほとんどを担っていたというケースは非常に多いです。そして、正社員で働いていたという方でも、夫に比べれば年収が低いというのはよくあるパターンです。
離婚を考えている50代の妻の内、もっとも転職に向けてのハードルが高くなってしまうのが専業主婦です。20代までは正社員で働いていていても、結婚を機に退職して、専業主婦になったという方には非常に長いブランクがあります。
さあ、どうやって仕事をみつけるのかです。
経験を生かして、とっかかりやすい仕事を見つける
もちろん、どんな仕事でも良いというのならあるかもしれませんが、自分だけの収入で生活していけるのかとなると、かなり難しいと言わざるをえません。
また、夫の収入が少ないなどの理由から、ずっとパート勤めをしていた方も多いことでしょう。しかし、ほとんどの方は夫の不要範囲内で働いていたのではないでしょうか。そうなると、離婚後はパートだけでは生活が成り立たなくなるのは目に見えています。
実家に頼れるのなら良いのですが、賃貸に住むのなら何もしなくても家賃が引き落とされていきますし、学校に通うくらいの子どもがいるのなら卒業までの学費が必要です。
そのため、離婚後に自分がどのような生活をすることになるのかを具体的に想像し、実際に出て行くお金を計算してみましょう。すると、必要な収入の金額がわかり、どんな職業に就かなくてはならないのかもわかってくるはずです。
50代で転職するなら、介護福祉士
まずは、仕事に就きやすいものとして、介護関連や、コールセンターが就職しやすいでしょう。また経理などの資格をとることも有効です。
- 介護福祉士
- コールセンター
- 経理の資格
50代に限ったことではありませんが、介護関係の求人はすぐに見つけることができるでしょう。介護業界には60代で働いている方もたくさんいます。60代といえば、人によっては介護される側にもなってくる年代ですが、介護する側も同じ年代だと話が合うなどの理由で採用されやすくなるといわれています。
また、年齢を重ねれば経験値も上がり、その分、気が利くなどのメリットがあると採用側は考えているようです。定年が定められていても、特に問題がなければそのまま働き続けられることも少なくありません。
身体介護など重労働の割には給料が安いともいわれる介護業界ですが、働き口が簡単に見つけられて、とりあえずは最低限の収入が得られるという点では見逃せません。常に人手不足という状況から、パートや派遣、正社員など、雇用形態も自分の都合にあったものを選ぶことができるでしょう。
さらに、体力に自信があるのなら、割の良い夜勤という働き方も選択肢に含まれてきます。夜勤となると睡眠時間の確保などやや難しい面はあるものの、短時間でたくさん収入を得られるのは、離婚を考える50代にとって大きなメリットといえるはずです。
介護福祉士というのは国家資格の一つで、実務経験を積んだ後にチャレンジできる資格です。しかし、介護業界には無資格でもできる仕事がたくさんあるので、給料は低くてもまずはスタートを切れるというのは魅力的なのではないでしょうか。
介護職員初任者研修を受ければ、時給をアップさせることも可能です。たいていの施設は福利厚生面もしっかりしていて、各種保険がついているので、離婚後もかなり心強いはずです。
また、50代以上の人がたくさん働いているので、若い人ばかりの中でポツンと寂しい思いをしなければならないということはほとんどありません。離婚など似た境遇の人もいるでしょうし、年齢が同じくらいなら悩むことも似ていて、一緒に助け合って働いていくことができるでしょう。
女性の仕事で高収入を得られるものといえば看護師が挙げられますが、何の資格もないという女性には介護の仕事はうってつけです。実務経験を積んで介護福祉士の資格を取得すれば収入もアップさせられますし、より良い条件の施設に転職することも可能でしょう。施設の中には、資格取得を後押ししてくれるところも少なくありません。
実際の介護の仕事は、働く施設によっても大きく異なります。日中のみ高齢者を受け入れるデイサービスや、短期間宿泊するショートステイ、自分の身の回りのことができる方が入居するサービス付き高齢者向け住宅など、非常に多くのタイプがあります。
他にも、認知症の方専用のグループホーム、在宅での生活が困難になった方が入居する特別養護老人ホーム(特養)などがあります。いずれも無資格でOKというところが多いので、まずはチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
寮のある工場勤務で軽作業
また工場で製造業務を行うという手立てもあります。体力的な心配はありますが、生活していくことを優先するならば、住まいがあるのは助かるでしょう。なんといっても住宅費の削減になるので家計負担を軽減してくれます。
特に急ぎ仕事をみつけたい状況などの時は、一度サイトに登録しておけば情報が得られますので、もしもの場合には安心です。
50代の女性がやりやすい転職先 コールセンター
コールセンターも、50代が採用されやすい職種の一つです。特に女性に人気が高く、未経験でもたいていは問題なく働き始めることができます。勤務時間を自由に設定しやすいことがコールセンターの特徴なので、子育て中という方でもうまく両立しながら働いていくことができるでしょう。
給与面でも、コールセンターは高時給のところがたくさんあるので、短時間でしっかり稼ぐにはとても良い職種ということができます。ただし、時給の高いところはノルマがあることも多いので、募集要項はしっかりチェックしておく必要があります。
また、押し売りのような電話を掛け続けるなど、メンタル面でのタフさが求められることもあるでしょう。しかし、時間できっちり帰ることができるところがほとんどなので、割り切って働くことができれば生活の安定につながるのは間違いありません。介護職と同じく同年代が多いので、そういった面では楽しく働くことができるのではないでしょうか。
まずは資格を取得で、簿記の勉強
昔は事務職をしていたとか、パートで働いていたというケースが多いかと思います。ならば、まずは経理の資格を取るということも選択肢の一つにあります。エクセルなどの操作に慣れていない人もいると思いますので、家にいながら勉強できるという魅力があります。
離婚後からの仕事探しでは苦労することは目に見えていますし、精神的にも仕事がない辛さはココロが折れることもしばしばあります。
コロナ禍の中、まずは手堅く仕事を見つけるためには、手に職をつけるところからスタートしてみることです。資格取得の計画を立てて、在宅で学んでいくことで負担なくスタートができます。
資格さえ取得出来たら、履歴書や経歴に記載することができます。自分のアピールとして経理の資格があることはとても強いアピールポイントになります。
そういった意味では、簿記の仕事は手堅く、能力として認められやすいものがあります。
スキマ時間を使って、気軽に学んで資格を取得する
また、経理だけではなく、資格対策として様々なコースをパソコンやスマホで受けられるものもあります。家にいながら、すき間時間を使って学べるというのが魅力です。しかし低価格から始められるので、お財布の負担も軽いというのは嬉しいです。
将来的に離婚を考えている、離婚になる可能性がある場合は、今から時間をかけてしっかり学ぶことで、将来の生活の基盤を手に入れることからスタートしてみましょう。何かひとつ学ぶことで自分の成長を実感できるので、自信にもつながっていきます。いくつにつなっても遅いと言うことはありません。いつでも自分らしく生きていくことができます。
離婚にならなくても、自分に資格やできるものがあることで、安心して暮らしていくことができるのも精神的にも落ち着いて仕事ができます。
弁護士に相談するにはまだ早いあなた!
夫婦の悩みを、すぐ離婚と決めていいのでしょうか?
あなたの本音は、本当に別れることでしょうか?
人生の大きな決断をする時は、すぐ決断しないこと!!
人に話しをすることは弱音を吐くことではありません!
ご自分の心の声に忠実でいいのです。
そして、ゆっくりと心の声に耳を傾けましょう。